困れ困らなければ何もできない

だれも気に留めないようなことを悩む嗜好によって生まれたある種の小さな体系知識たちをこの世に残せ

バイク

#バイク #400cc #普通自動二輪 #スラローム #物理

 

ときおり、ホンダの運転技術講座、モーターサイクリストに参加する。

 

400ccのバイクに跨り、スラロームみたいなクネクネしたコースを、インストラクターの指示のもと、20人くらいでとにかく走りまくる。

一日中、とにかく走り回りまくる。

 

だいたい、下手なやつはやけに遅いか、やけに詰めて来る。

適度な距離ってもんがあるし、自分の実力、全体の流れってもんがあるから、

自分の練習に必要な十分な距離をあけて走るのが普通だ。

 

キェーッ

 

何かやたら詰め寄って来る奴が後ろにいる。

セカンドギアじゃあ遅い、

サードギアに入れてスピードを上げて逃げ切った。

そうこうしているうちにコーナリングにも慣れてきて、いい感じのコースどりができるようになって来る。

コツはこうだ。

今曲がろうとしているコーナーの、一つ先のコーナーを常に見て今の曲がり終わりをビシッと決めるのだ。

 

しかしあれだ、サードギアに入れてるもんだから、スピードが落ちるとエンストしかねない。

しかし、コーナーが小さいから、スピードを上げられない。

するとどうだろう、低速かつ、ふかし続けながら、走るという格好に落ち着く。スピードを抑えて、抑えて。

 

ぐるぐる回っていると、ときどきインストラクターに呼ばれて、注意やらアドバイスされる。

リーンアウトになってるよ。もう少しリーンウィズにするともっといい。コースどりはおっけー。」

へへへぇ。リーンアウト?あ、もしかしてサードにしてるからかしら。

「え!3速!?エンストしない!?」

いや、だからエンストしないようにふかしてる。

あ!だからスピード抑えるためにリーンアウトになってるんだわ!

 

ということで2速にして走り回ってみたところ、確かに、バイクと共に体が傾く。リーンウィズだ。

 

姿勢矯正ってあらゆる人類が苦手なことのはずだけど、むしろ物理が先に教えてくれることの方が多いかもしれない。

しかし2速でブイブイ走ると、なんかこう、エコじゃない。

 

さっきの鬱陶しかった下手なやつも、走り回ってるうちに少しマシになったらしい。

みんなそれぞれ、老若男女、自分と向き合って成長している。

なんと尊いことか。